沖縄県立球陽高等学校

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校長挨拶

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校長あいさつ

沖縄県立 球陽高等学校
球陽中学校
校長 田名 裕治

 春の日差しが大地を包み込み、草木の息吹や躍動が感じられる本日、希望に満ちた新入生の皆さんを迎えることができました。本日は、ご多忙の中、PTA会長をはじめ、ご来賓、保護者の皆様のご臨席を賜り、沖縄県立球陽中学校・高等学校の第10回ならびに第37回入学式を盛大に挙行できますことは、本校の大きな慶びであります。新入生の皆さんに心からのお祝いを申し上げます。
 球陽中学校80名、球陽高校280名の皆さん、ご入学、誠におめでとうございます。我々教職員・在校生一同、心から皆さんの入学を歓迎いたします。
 さて、既にご承知の事とは存じますが、球陽高等学校は令和7年度入学生より、「文理探究科」1期生を迎え入れることとなりました。今ここにいる君達が輝かしい文理探究科第1期生となります。球陽高校文理探究科は、これまでの理数科・国際英語科の強みを最大限に活かし、更なる飛躍を目指し、教育課程の充実・発展や授業改善・探究活動等で更なる高みを目指して参ります。  
 「文理探究科」の目的として、「文理横断・文理融合教育の推進」を標榜しており、これからの時代の要請にも応える視座を持ち合わせております。そして、これまで同様、高い目標を掲げ、国内外の難関大学等への進学を目指す生徒の育成に尽力することに変わりはない事を、明確に新入生諸君と保護者の皆様にお伝えしておきたいと思います。変化する社会に対応するための幅広い知識と教養を身に付け、他者と協働しながら課題解決を図ることのできる生徒の育成には、我々全教職員の精励と君達一人一人のたゆまぬ努力・協力も不可欠です。共に手を携え邁進していきましょう。
 新入生の諸君、あらゆる学びはなぜ行われるのでしょうか?なぜ、我々は学び続けるのでしょうか?私は、学びや学問の目的は「真理を探究」することにあると考えております。分野ごとに対象は違っても「問いを立て答えにたどり着くために考える」という方法は変わりません。日本の教育現場では長らく学問分野が文系・理系に大別され、グローバルスタンダードとの相違の観点で近年はその断絶の深さが問題視されておりました。私は、現状を批判的に捉え、教育や学びの根本に立ち返るべきだと考えています。Scienceは理系の学問を指す言葉として使われていますが、その語源はラテン語で『知る』という意味の"socio"にあるといわれています。理系・文系の分野を問わず『知りたい』という気持ちが "Science"の基本であると同時に学問そのものだと私は考えています。教育や学問の根本にあるのは「知への好奇心」だということを君達が認識してもらえれば幸いです。我々、教職員一同は、明日の沖縄・日本・世界を背負っていく生徒を育てていこうと強い信念・覚悟を持っております。新入生の諸君にもその覚悟を共有してもらい、本校在学時を通しての学びに「精励と挑戦」つまり、「学びと真摯に向き合い、主体的に挑み、本当の意味で教科内容を理解」する気持ちで臨んで欲しいと思います。心から期待をしています。
 皆さんもご存じのように「学校は小さな社会」、「世界という大きな社会への鍛錬の場」です。今の世界は「変化と多様性」に象徴されます。「変化」には、人工知能などによる技術革新、少子高齢化等の社会構造の変化、職業や働き方などの変化があります。「多様性」は、国を超えて人やもの、技術等が行き交う世界を表します。これまで以上に、価値観や文化の異なる多様な人達と理解し合い協力して生きなければなりません。そのような社会で生きる皆さんには、あらゆる場面で次の点を意識し、身に付けて欲しいと思います。

 1.日々の各教科の授業を大切にし、内容を「本理解」する生徒となって欲しい

2.部活動や学校行事等を全力で取り組み、人間性に磨きをかける生徒となって欲しい

3.地域課題等について柔軟な発想力や協働的な観点から解決を図る生徒となって欲しい

4.時代変化に対応し、自文化の発信や異文化への理解・寛容を図る生徒となって欲しい

 結びになりますが、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。本日から共に手を取り合って社会に出て行く子ども達に「生きる力」を育んで参りましょう。生活リズムの確立や規範意識・マナーの育成など基本的生活習慣の確立こそが「確かな学力」「豊かな人間性」「健康・体力」の土台です。ご家庭での支援と学校での学びでこの土台を揺るぎないものとして参りましょう。新入生一人一人は、沖縄そして日本・世界を創りあげていく「未来社会の創造者」です。その実現の為、我々教職員一同、誠心誠意の努力を重ねて参ります。是非、保護者の皆様には本校の教育活動へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、令和7年度沖縄県立球陽中学校ならびに球陽高等学校入学式の式辞といたします。